うまるちゃん虐待bot騒動。

今の所ソースがTwitterくらいしか無いので確度のある情報かどうかと言うそもそもの話があるのですが。

話の通りなら公式から明確に禁止されたことを二度やったお陰でリアルが崩壊したと言う話で表現の自由とか二次創作の自由とかそう言う以前の問題です。

ネット上では割りと歴史の古いキャラクター虐待ネタ

今回の件に関しては、本人のものとされるツイートの中で承認欲求を満たしたいが為にやっていたことと取れるものがあり弁解の余地はありません。

それ自体はTwitterと言うか、インターネットの持つ負の側面ですが、そう言う話は置いておいて「キャラクターを虐待するネタを嗜好する人々」と言うのは少なくともインターネット黎明期から一定数存在しています。

AA虐待

最近では2chの看板キャラクターと言えばやる夫、やらない夫を思い浮かべる人の方が多い気がします。

あるいはネトゲ板に行けばらん豚もでしょうか。ただあれがキャラクターにまで昇華されているについては一考の余地はありますが。

ただ一昔前、2chのキャラと言えばモナーモララーと言う時代もありました。

モナー - Wikipedia

ニダー、シダー辺りは東亜板に行けば今でも見かけますが、モナーモララー辺りはAA板を除けば、絶滅危惧種並に見かけないような気がします。

ただモナーモララーとその派生キャラクター達が主役であった時期があります。

その中で「荒らしの一環」としてキャラクターを虐待することでそのキャラクターを愛好する人達に対して嫌がらせをする行為があったとされます(この辺、もはや発祥が分かりません)。

最初はそのような嫌がらせ行為であったキャラクター虐待AAが、次第にストーリ性を持った長編物語も作られるようになるなど特殊な進化を遂げていきました。

投稿者によりキャラクターの性格付けは様々でしたが、ただある程度多用される傾向のあるキャラ付けや話の流れはありました。

それが自分(達)が可愛いと思い上がっている、頭が悪い発言をする、あるいは空気を読めないキャラクターに対してモナーモララーが暴力を振るうと言う流れでした。

その後、モナー系列のAAが次第に使われなくなって来たのに伴ってか、一時の熱狂が過ぎたのか、飽きたのか、この系統の流れは徐々に勢いをなくしていき、ひっそりとネットの情報の大海に沈んでいくものだと思っていました。

ゆ虐(ゆっくり虐待)

その後、私もそっち方面をしっかりと追いかけていなかったのですが、気がついたらいつの間にか一ジャンルを築いていたのがゆっくり虐待です。

調べて見た所、最古のゆっくり実況プレイのタグが付いたニコニコ動画は2008年8月27日に投稿されています。

その動画はボイスだけでしたが、どう言う経緯と流れがあったのか、今現在単純に「ゆっくり実況プレイ」と言うと、東方のキャラクターを利用したものが多いです。

私自身、東方は全く触らない(STG全般が駄目なので触らない)のですが、霊夢魔理沙妖夢と言ったよく使われるキャラクターは見分けが付きます。

そのゆっくりから更に派生し特殊な領域を築いているゆっくり虐待と言うジャンルを見た時、「ああ、AA虐待の流れはここに引き継がれているのか」と思いました。

東方と言う著作権がゆるく、しかも原作を知らない人でも見たことはあるであろうゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙と言う共有されているキャラクターから更に特殊派生したゆっくり虐待。

ざっと見た所だけでも色々な作風がありますが、思い上がったり、頭が悪かったり、空気が読めなかったりと言ったゆっくり達が罰を受けると言うパターンはある程度見受けられます。

うまるちゃん虐待

私はうまるちゃん自体は見ていないのですが、ざっと情報を見た所「外では完璧超人、内では干物の妹に振り回される兄」と言う話のようです。

Twitterはある程度話題になった作品であれば一通りはひどいアカウントが出てきますので、一過性のものではあったと思います。

キャラクターの性格上、AA虐待やゆ虐に見られるような、空気を読めない発言に対しての罰を受けると言った流れを作りやすい印象です。

その意味で虐待ネタを呼びこみやすいキャクターではあるような気がします。

公式が本当に動いたなら、それを理解した上で定番ネタとして定着しかねないと言う危機感もあったのかもしれません。

虐待ネタも歪んでいるがキャラクターを好きじゃないとできない

AA虐待はストーリーとしてちゃんと成立しているもの、ホラーとして成立しているもの、キャラクターを理解した上でそのキャラクターが受ける苦痛が最大となるようなストーリー運びであるものなど。

むしろ逆にキャラクターに対する考察がちゃんとなされていなければ作れないであろうものが多く見られました。

ゆ虐にしてもそうで、漫画の技術が一定以上の水準に達した上で、丁寧にキャラクターを物理的、精神的に叩き潰していくと言うものが見受けられます。

創作と言うのはエネルギーも時間も使います。嫌いなキャラクターを痛めつけたいと言う考えでは精々コピペか無断転載する位しかできないのではないかと思います。

まぁ勿論、石原慎太郎オンリーとか言う嫌がらせでしか無いものに対して創作のエネルギーを向ける人達も居ますが、そう言う人達は少数派であるように思います。

好きだからこそ痛めつけたいと言う、好きなキャラが痛めつけられている姿を描きたい、むしろ誰も描いてくれないから自分で描いて自分で消化する位の、歪んではいるが熱い思いがないと、この忙しい現代に限られた少ない時間を割いてまで創作しようとは思わないでしょう、多分。

うまるちゃん虐待botのまずかった所

  • 画像の(恐らく)無断転載→明らかにアウト(許可取ってたのかもしれませんが垢が消去された今、深層は闇の中)
  • 目的が承認欲求を満たす為→熱い思いはなさそう
  • 公式から辞めろと言われてアカウントを作り直してまでやる→明らかにアウト

どうすればよかったのか

ぶっちゃけて言うと本気でキャラクターが好きで好きでだから虐待せずに居られないなら、相応の場所に潜って活動する方法があった訳です。

実質ほぼ無法地帯のいんたーねっつと言うのはまだまだあります。

本当に人の生死に関わることとなれば司法の手は伸びますが、精々アニメのキャラクターを虐待するネタを披露したい、それに対して何らかのリアクションが欲しいと言う程度の承認欲求を満たせる場なら探せばあったはずです。

公式に目をつけられた時点でそれらの場に潜ってしまえば良かったんです。勿論、それだけの情熱が当人にあればの話ですが。

しかし続けて面白いことが起こりますね、本当

前日のネタで取り上げたtogetterは「Twitterが良識のないエロ・グロ・ナンセンス発信者のおかげで無法地帯になっている」と主張する人達を、法と論理に基づいた冷静なユーザーがぶった切ると言うものです。

その僅か1日後に「Twitterで良識のない度が過ぎたエロ・グロ・ナンセンスを発信する者には警告の上、罰が下った」訳ですから。

Twitterが無法地帯」と主張していた人達の主張が、(ただしあくまで確証ソースなしの範囲内ではありますが)大手出版社による訴訟と言う手によって打ち砕かれるんですから、面白いものです、本当。